ミネラルについて ③

前回まではミネラルの重要さと、その種類について考えてきました。今回はミネラルの中でも代表的な「カルシウム」についてお話をします。

カルシウムは、代表的なミネラルのひとつで、骨や歯などの原料になるだけでなく、血液を固めたり、筋肉の収縮にも関わります。神経の興奮を抑制(よくせい)する働きもあり「イライラの原因はカルシウム不足」と世間でよく耳にする言葉も、大方間違いではありません。

カルシウムは日本人が摂(と)れていないミネラルの上位に入るほど、体に不足しがちな栄養素のため、食事などで意識して摂取することが大切です。

カルシウムを多く含む食品
・魚介類:ししゃも、干しエビ、しらす干し、しじみなど
・野菜/海藻類:小松菜、チンゲン菜、いりごま、干しワカメなど
・大豆/乳製品:木綿豆腐、納豆、チーズ、ヨーグルト、牛乳など

ミネラルについて ②

前回記載(きさい)した体に必要なミネラル16種類の中でも、特に必要なミネラルの特徴についてお話します。

ナトリウム:細胞(さいぼう)内外の浸透圧(しんとうあつ)を一定に保つ。筋肉収縮や弛緩(しかん)にも関与(かんよ)

カリウム:ナトリウムと一緒に体の水分バランスを調整

カルシウム:健康な歯や骨の形成(けいせい)に欠かせない。筋肉や神経の働きにも関与

マグネシウム:三大栄養素の代謝をサポート。骨や歯の形成に不可欠

リン:カルシウムと結合して骨や歯を形成

鉄:酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビンの原料になる。貧血対策に不可欠

亜鉛:新陳代謝の活性化・味覚の維持(いじ)・免疫力(めんえきりょく)向上、性ホルモンの分泌(ぶんぴつ)などに働く

銅:体内での鉄の利用率を上げて、赤血球の形成をサポート

マンガン:骨形成やタンパク質代謝に関わる。抗酸化(こうさんか)物質SODの構成成分にもなる

ヨウ素:細胞の新陳代謝をサポート。健康的な皮膚の形成や、子供の発育に不可欠

クロム:糖代謝・脂質代謝をサポート。インスリンの働きを強める働きあり

ミネラルについて ①

ミネラルは無機質ともいい、種々の金属のことを示しています。ミネラルは、生きていく上で体に必要であり、五大栄養素の一つとしても知られています。

ミネラルは筋肉や神経の働きを調節し、ビタミン同様、代謝(たいしゃ)にも深く関係するなど、体の中で様々な働きをしてくれます。

ミネラルの必要量はごくわずかですが、不足してしまうとミネラルの欠乏症(けつぼうしょう)になり、骨粗しょう症(こつそしょうしょう)や貧血(ひんけつ)などの病気を引き起こす原因にもなります。逆に摂りすぎてしまうと、高血圧や脳卒中などの生活習慣病の原因になる可能性もあります。

ミネラルは体内で作ることができないため食事でしか摂取(せっしゅ)することができません。そのため、適切な量のミネラルをしっかりと摂取することが大切です。

体に必要なミネラル一覧(16種)
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リン、イオウ、塩素、カリウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、ヨウ素

ビタミンについて ②

前回はビタミンについての説明でしたが、今回はビタミンの種類について考えていきます。

●脂溶性ビタミンとは・・・
・ビタミンA 成長を促進(そくしん)する → レバーやチーズなど
・ビタミンD カルシウムなどの吸収を促進する → 卵やきのこ類など
・ビタミンE ウイルスなどから体を守る → アーモンドやかぼちゃなど
・ビタミンK 血液凝固(けつえきぎょうこ)を助ける → 納豆やほうれん草など

●水溶性ビタミンとは・・・
・ビタミンB1 皮膚(皮膚)や粘膜(ねんまく)の健康維持 → 豚肉など
・ビタミンB2 皮膚や粘膜の健康維持 → うなぎや卵など
・ビタミンB6 筋肉を造る働きを助ける → レバーやバナナなど
・ビタミンB12 ヘモグロビン生成(せいせい)を助ける → かきやレバーなど
・ビタミンC 病気やストレスの抵抗力(ていこうりょく)を強める、鉄の吸収を良くする → オレンジやレモンなどの果物

ビタミンについて ①

今回はビタミンについて考えていきましょう! 

ビタミンは三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)とは違い、体を動かすエネルギーになったり、体を造る働きはありません。 
ですが、体に必要不可欠な栄養成分であり、欠乏(けつぼう)すると体に大きな異常が出るため、無機質も含め五大栄養素として重要視されています。 

ビタミンとは脂溶性(しようせい)ビタミンと水溶性(すいようせい)ビタミンの二つに分けられます。 
脂溶性ビタミンはビタミンAやビタミンDなど体をウイルスなどから守る、発育を促進(そくしん)する役割があります。 
一方、水溶性ビタミンはビタミンB群やビタミンCなど筋肉を造る働きを助けたり、動脈硬化(どうみゃくこうか)などの病気を予防したりする役割があります。 

どちらも、体にとって重要な栄養素ですが、脂溶性ビタミンは大量に摂取(せっしゅ)してしまうと肝臓(かんぞう)など体内に影響を及ぼすこともあるため、適度に摂ることが大切です。 

状況に応じた適切な食事のとり方

前回はバランスの良い食事について紹介しました。今回は普段とは違う状況での食事のとり方について紹介します。

大会や練習試合などで決まった時間に食事をとることができず、普段の食事とは異なる場合、下記を意識した食事を試合開始3時間前までに摂取(せっしゅ)しておくと、食事からのエネルギーを最大限に使用することができます。

・高糖質食(こうとうしつしょく)
試合では集中したり緊張したりすることが多く、体内の糖の消費が激しいため、糖質が多く含まれている高糖質食が好ましいです。一番良いのはご飯が使用されているもの。

・消化(しょうか)の良い食べ物
脂肪やたんぱく質が多く含まれている食べ物は消化されにくく、体の動きを鈍(にぶ)くさせます。卵・豆腐・納豆・もも肉など、消化の良いものを食べましょう。
また、食物繊維(しょくもつせんい)を多く含む豆類やキノコ類などは、ガスの発生を促進(そくしん)するため、とらないようにします。

試合まで1~2時間しかない場合は、バナナやゼリーなどの高糖質かつ消化の良いものをとることにより、食事として補うことができます。

栄養を考えた食事とは

今回は食事について考えていきましょう!

人が栄養を吸収するためには、食事が必要不可欠(ふかけつ)です。しかし、ただ食事をとるだけでは体に必要な栄養を補(おぎな)うことはできず、体を壊す原因となってしまいます。健康状態を維持(いじ)するためにはバランスの良い食事をとることが大切です。

  1. 主食(主に炭水化物)
    ご飯・パン・麺類など、体を動かすエネルギーとなるもの
  2. 主菜(主にたんぱく質)
    お肉・お魚・大豆・卵など、血液や筋肉を作るもとになるもの
  3. 副菜(主にビタミン・ミネラル)
    野菜・いも類・キノコ類など、体を守り調子を整えるもとになるもの
  4. 汁物(具材により、主食・主菜・副菜になる)
    みそ汁・スープなど、代謝(たいしゃ)を上げる働きがあるもの

以上の4種類が含まれた食事をバランスの良い食事といいます。
毎回バランス良く食事をとることは難しいですが、牛乳・チーズなどの乳製品(にゅうせいひん)、リンゴやミカンなど果物を一緒にとると、より良い食事にすることができます。

次回は、状況に応じた適切な食事のとり方について解説(かいせつ)します!

栄養について ②

前回は「栄養」と「栄養素」について考えました。
今回はさらに「栄養素」について考えていきます。

栄養素には大きな役割が3つあります。

  1. エネルギーを作る
  2. 体を作る
  3. 体・体調の調節

さらに栄養素には5つの種類(しゅるい)があります!

  1. 炭水化物(たんすいかぶつ)
  2. 脂質(ししつ)
  3. たんぱく質(たんぱくしつ)
  4. 無機質(むきしつ)
  5. ビタミン 

この栄養素5種類の事を「五大栄養素(ごだいえいようそ)」と言います。
五大栄養素のなかで炭水化物・脂質・たんぱく質はエネルギー(パワー)の源(みなもと)になることから「三大栄養素(さんだいえいようそ)」と呼ばれています。

栄養について ①

今回は栄養について考えていきましょう!!

栄養の事を考えるときにまず知っておきたいことは「栄養素」(えいようそ)です。栄養素とは栄養の元となる物質(ぶっしつ)の事で、体を作ったり動かしたり、成長するために必要で、生きていくためにとても大事なものです。

栄養素の量が不足すると体が欠乏状態(けつぼうじょうたい)と言って、栄養が足りない状態になり、欠乏症や感染症などを引き起こす原因となります。
逆にとりすぎると過剰症(かじょうしょう)と言って栄養をとりすぎた状態になり、生活習慣病(せいかつしゅうかんびょう)などを引き起こしてしまいます。

食べ物を食べ、成分(せいぶん)を取り入れ出すことなどの全体の仕組みのことをまとめて「栄養」と言います。